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ミミパン

MH3猫飯食材の一つ。
ゲームの初期段階で選択できる食材であり、主に乳製品(塩ミルク?等)と合わせて食され、体力+20&防御+5というこの段階としては最良の効果が得られるメニューの一つとなる。
パンの耳に牛乳つけて食べると思うとちょっとワビシイ…いや、ハングリー、ハングリー精神を養うメニューなのだ。きっと。

さて、このミミパン。モガ?さすらいコック猫?によると、「食パンの嫌われ者の耳だけで構成した逆転の発想のパン」という事なのだが…
ここで筆者はちょっと主張したい。

是非一度、食パンの耳と白い部分を分けて、食べ比べてみてほしい。
できれば百均のとかではなくて、町のベーカリーで焼いてるちょっと良い四角い食パンで。

…耳は、白い部分と比べて、そんなに不味いだろうか?
これは大いに筆者の主観なのであるが、むしろ耳の方が香ばしくて噛み応えがあり、旨いと思うのだ。
一般的なサンドイッチで耳を落とすのは、具材の味と触感を優先的に楽しむためのもの、もしくは白い部分だけを使うことで高級感を出す為のものであり、別に耳自体が不味いからではないと思うのだ。
(歯が弱いお年寄りが食べる場合等は例外。)

ただし、さっきのベーカリーで一斤袋に詰めて50円で売っているパンの耳はそれほど美味しくない。
これは、細切れの状態で長時間空気に当たることで、しかも大体は捨てるよりマシ的な雑な扱いを受けている為に乾燥して古くなり、味が落ちているだけである。(これは訳アリ品の割れ煎餅に正規品より美味しくないものが多いのと似ている)
そもそも普通のパンは経時的な味の劣化が速いものなのだ。一日違えば別物であり、むしろ刺身や豆腐並みに速いと思って頂きたい。
ずっと味の変わらないパンは余程製造法を工夫しているか、さもなくば何かケミカルな添加物の恩恵を受けていると考えたほうが良い。

さて、この様に細切れに切り離しての保存が難しく、かといっていちいち白い部分を捨てるのは論外となった場合、この香ばしい耳を存分に堪能するにはどうしたら良いのか。

そう、最初から耳だけのパン、ミミパンを作ればいいのだ。素晴らしい。

しかしここで問題がある。
…一体どうやったらミミパンが焼けるのだろう?
普通に焼いていたのでは、芯が耳になる頃には周りは炭である。

モンハン世界の特産、燃石炭を使って強力な輻射熱で均一に火を通す?
いや、それでは普通にオーブンで焼いたロールパンになってしまう。

そう、食べてみれば判るとおり、食パンの耳とロールパンの外周部は異なる物に仕上がる。
基本的に生地の配合が違うという事もあるが、仮に同じ生地で作ったとしても異なる状態になる。
これは何故か。

食パンが四角いのは、四角い型に生地を詰めて蓋をしてオーブンに入れて焼き、焼く過程で膨張する生地が型の内壁に自ら圧迫される為だ。
この型は主として鉄製で(たまに銅とかもあるかもしれない)、また生地がこびり付くのを防ぐ為に内面は油(ロールパンを乗せて焼く天板にも用いられるので、天板油等と呼ばれる。普通は常温で固形の白色、イメージとしてはショートニングに近い)で磨きこまれ、使い込んだフライパンの様な状態になっている。
この型がオーブン中で加熱されて生地に圧迫され、食パン表面はオーブン中の温度(熱された空気とオーブン内壁からの輻射熱)以外にも、この型からの熱伝導でかつ僅かに油を引いた状態で焼かれている事になる。
更に、パン生地からは焼かれる過程で水分が蒸発する。開放された状態で焼かれるロールパンに対し、食パンは型の中で水蒸気の放散が阻害された状態で焼かれている。

つまり、食パンの耳とは、「オーブン焼き」「鉄板焼き」「蒸し焼き」という異なる焼き方のハイブリッドにより生じる、極めて高度な料理なのだ。

この為、同様の型で上面の蓋を開放して焼く(俗にイギリスパン等と呼ばれる)山形食パンの上部の耳はややロールパンに似た状態になる。
逆に、天板に密着しているロールパンの底面は、やや食パンの耳的になっている。
又、食パン型の底面、側面、上面での熱状態の差と水分蒸発量の差により、食パンの耳もそれぞれ微妙に異なる焼き加減になる。筆者の好みとしては上面の耳が美味しい。

だから「強火で遠火の」輻射のみで焼いては、普通のロールパンに近いものになってしまうのだ。
…そろそろミミパンがいかにミラクルな食材かご理解頂けて来ただろうか。

ではどうするか。
一つとしてはごく薄い型を作って薄焼きにする事である。が、これでは普通に焼いた食パンの一面を切り取ったものと大差ない。
では生地内部に型と同材質の熱伝導体を埋め込んで焼くか。例えば、普通の型の内部に剣山の様に無数の針が飛び出したもの(拷問器具の鉄の処女の様だ)に生地を入れて、その形状で二次発酵させてそのまま焼く。出来上がったパンは漫画のチーズの様に穴だらけだ。これはやはり細切れと同様に劣化が速いだろう。

いっそ中に燃料を混入してしまうのはどうだろう。
火薬草を粉末にして生地に練りこむ。いや、食用には適さないだろう灰が混じる。
ハレツアロワナ?のミンチならどうか。いや、ミンチにする段階で破裂する。
カクサンデメキン?はもったいない。

この手詰まりを打開するべく、筆者が提案するのは積層法である。即ち、

1)マトリョーシカのように大きさが微妙に異なる無数の食パン型を用意する。
2)まず極小(もしくは極薄)の型で、耳だけの小さな(もしくは薄い)パンを焼く。
3)この極小ミミパンを薄くパン生地で覆う
4)さっきより僅かに大きい型に詰めて二次発酵させ、焼く。
5)3〜4を繰り返し少しずつ大きくしていく。

…これならなんとか作れる気がする。
ただし繰り返し焼かれる事になる部分の水分ロス等を細心の注意を持って計算し、あるいは一回ごとに生地の水分量や火加減を調節するような手間と技術が必要になるだろう。

さすらいコック猫はこうも言う。ミミパンは最高の技術とアイデアの織り成す芸術品である、と。
その言に嘘が無いことを、本稿を読まれた読者諸氏には理解していただけると思う。

尚、残念な事にこのミミパン、ゲームを進めて猫飯のランクを上げると食べられなくなってしまう。
しかし流石にミミパンの為に村や街のクエスト進行を止めておくのは無理がある。

せめてリアルに食パンを食べるときは耳の味を堪能し、時には食パンの耳をアテに牛乳を飲み、「ほど良い甘みの新発見!」とガッツポーズ?をし、かつて狩りを支えてくれたミミパンに思いを馳せてみるのはいかがだろうか。

by:RedGlassさん - 2011/07/06(Wed) 19:24:32

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